和柄を描こう!②:テンプレートの作図
ルート2は割り切れません。
そのためこれを用いて作図する時は桁を丸めます。
デジタルですからルート2の計算も出来ますし、大体のグラフィックソフトは小数点以下2桁まで指定出来ます。しかしキャラクターイラストにそこまでの厳密さは必要ありません。
それは主役であるキャラクターがディフォルメされて圧縮されているからです。
青海波など厳密さが求められる物で100:141、普通に描くなら5:7、それも「大体そのくらい」で充分です。
逆にあんまり厳密に比率を守ると美しいのですが、固い絵になります。
人間の目っていうのは勝手に規則性を探してしまうので、隠していても無意識下にテンプレートの存在に気づきます。
どのくらいの分量、頻度でテンプレートを繰り返すかで仕上がりの印象はかなり変わります。
たまに「人体解剖図を学んだばかりだと言うことがバレバレの人」の絵って有るじゃ無いですか。あれは比率が正確すぎるのも大きな理由の一つです。人間は様々なバリエーションがあるのにそれが描けていないのですよ。頭でっかちになっているのです。
一枚のイラストの中でも、あまりしつこく繰り返すと、そこばっかり目が行ってしまって良くありません。
例えば、先ほどの青海波などは無限に100:141が繰り返されるので、ともすると「青海波の絵」になってしまうのです。
かといって比率ガン無視だとそれはそれで美しく仕上がりません。
(かつての私の絵です。このブログにも沢山作例があるので見ていってください笑)
さりげなくほどよく狂っていて「見る人が見れば分かる」ぐらいの塩梅で仕込むのが良い感じです。
さて、実際の作図です。非常に簡単です。
長方形ツールで比率の長方形を描きます。
B6~A4の用紙サイズぐらいの絵なら250px✕350pxぐらいがちょうど良いでしょう。
これをシフト+コントロールで適宜サイズを変えながら当ててみて比率を見ます。
縦長横長両方用意しましょう。